抗生物質をよく服用している

抗生物質を長期間使っている

必要最小限にしたい抗生物質

抗生物質には、風邪やニキビ治療、歯の治療、中耳炎、肺炎治療、手術後の感染症予防などで、病気の原因とされる微生物を死滅させる働きがあります。 このように、多くの病気で使われている抗生物質ですが、実は悪い菌を殺すだけでなく、いい菌まで殺してしまうのです。 そのため、抗生物質を長期間使っていると、腸内細菌が減ってしまい腸内環境のバランスが崩れてしまう場合があるのです

 

実は、腸内に住むことができる乳酸菌も数は決まっています。正常な腸内細菌のバランスである限り、カンジダが増殖することはできないのです。しかし。普段は、腸内細菌(善玉菌・悪玉菌・日和見菌)のバランが取れていても、抗生物質を使用することで、善玉菌が減り悪玉菌が増殖します。 つまり、日和見菌であるカンジダ菌が悪玉菌へと変わり、カンジダ菌が増殖してカンジダ症を引き起こしてしまうのです

 

なので、抗生剤を使うときには、医師にそのメリットやデメリットを十分に確認しておくことが重要になります。 もし、医師から抗生物質が必要だと言われた場合には、セカンドオピニオンを求めることも大切です。 やたらと抗生物質を出す医師が多いからです。抗生物質を長期間に渡って使用すると、その効果も薄れてしまい、逆に健康被害をもたらすこともあるので、治療内容については、自分にとっていいものかどうか医師と十分に相談しながら検討する必要があります。

 

誤解しないでいあただきたいのですが、抗生物質がすべて悪いといっているのではありません。抗生物質は手術後の感染症を予防してくれ、命を守って くれるものです。ただ、過剰摂取したり、長期間使用することの弊害として、感染源の殺傷だけにとどまらず、体の重要な免疫システムを壊してしまう可能 性もあるということなのです。

 

抗生物質の薬に頼らなくても、ストレスのない環境に身を置くことで改善されることもあります。 もともと、私たちには、約500種の腸内細菌を持っています。そしてその数は、100兆個にもなるといわれています。 そうした優れた免疫システムを持っているのですから、それを自ら壊すようなことがあってはいけないのです。

 

なぜなら、 抗生物質に過剰に使用したことで、腸内フローラが回復するまでに数年もかかることがあり、以前に持っていた腸内細菌を取り戻すことができないことも あるからです。 ですが、抗生物質を使うことすべてが悪いとは言ってはいません。もし現在あなたが抗生物質を使っているのなら、ご自身の判断で急に 使用するのを止めたりするとこは決してしないでください。必ず医師と相談するようにしてください。お願いします。

 

また、抗生物質を使用しながらでも、腸内細菌への影響を最小限にとどめる方法もあります。 例えば、良質なプロバイオティクスやケフィアなどの発酵飲料を摂ることで、腸内フローラへのダメージを抑えることができます。 要するに、抗生物質が腸内細菌を殺すスピードと同じスピードで、「善玉菌」を腸内に取り入れるのです。これでリスクは軽減できるのです。 プロバイオティクスを摂ることで抗生物質の効き目を阻害することもないので安心です。

これは既に実証済みでエビデンスもあります。 Probiotics for the Prevention and Treatment of Antibiotic-Associated Diarrhea 「プロバイオティクスは抗菌薬関連下痢症(AAD)の予防に寄与すると共に、プロバイオティクスには抗生物質を用いる場合の腸管生態系の維持、回復を助ける能力が備わっている」とあります。

 

分子栄養学療法に詳しい医師なら、抗生剤の使用に対する腸内環境の維持、プロバイオティクスのサプリメントの摂取などを指示してもらえます。 そういう医師を頼って治療にあたるのが懸命です。 自己判断では決して行わなないよう注意してください。

 

知らず知らずにとっている抗生物質

抗生物質というと、薬のようにイメージしますが、実は抗生物質は食品にも多く含まれています。 私たちが毎日食べている豚や牛、鶏などの家畜にも使わているからです。

 

畜産業者は、安い肉を短期間で市場に出すために、家畜には成長促進剤を使用しています。 この成長促進剤には、抗生物質が含まれていて、その使用量も半端ない量が使われ、薬漬けの肉となってるのです

 

劣悪な環境(狭い不衛生な環境)で育てる家畜は、病気になりやすいため、大量に抗生物質を使用しています。 特に、安い輸入肉には抗生物質が使用されている可能性が高いです。

 

それなら、国内産なら安全かというと、これも 食肉業者によって飼育環境がさまざまなため、一概にはいえませんが、抗生物質は使われていることが多いといえるでしょう。

 

ですので、カンジダ症の人は動物性食品や加工肉食品、乳製品は控える必要があります。 しかし、簡単に肉食や乳製品を止めることは難しいですよね。なので、安い肉類や乳製品はなるべく減らす努力をすることをおすすめします。

 

動物性食品がやめられない人は、一度 「フォーク・オーバー・ナイブス」(いのちを救う食卓革命)というドキュメンタリー映画を見てください。やめようと思うきっかけになるかもしれません。

 

ピロリ菌の除菌でカンジダが増える?

ヘリコバクタピロリ菌の除菌に使用される抗生物質の量は大量です。抗生物質を1週間連続で飲むという治療です。この抗生物質によって腸内の良い細菌は皆殺しにされてしまします。その結果、下痢の副作用がでます。

 

副作用の対策として、プロバイオティクス(人間の体に良い働きをしてくれる細菌)が有効とされています。プロバイオティクスを使用することで下痢症状を予防し、腸内環境を乱すことがないと多数の論文にも実証されています。

 

ですので、ピロリ菌除菌の際には、プロバイオティクスを併用してくれる医師を尋ねるのがいいかもしれませんね。