ストレスが原因免疫力が低下する?

ストレスが原因でカンジダ増殖する?

ストレスを受けると、交感神経が優位になります。交感神経が緊張すると、副腎からコルチゾールというホルモンが分泌され、血糖値を上昇させます。そして、大量の活性酸素が発生することになります。その結果、免疫力は低下しガンジダ菌が増加してしまうのです。

 

ストレス反応とは

私たち人類が数万年前に狩猟生活をしていた頃、天敵に襲われそうになったとき、闘うか逃げるかの選択に迫られるような場面に何度も遭遇しました。人類が進化のプロセスで身を守るために作られた仕組みがストレス反応です。

 

人間は、身の危険を感じたとき、心拍数を上げて血流を増やします。闘うか逃げるかを瞬時に判断し、その態勢を準備するために、肝臓から糖が放出され血糖値を上昇させて、エネルギー源を全身に送ります。

 

つまり、ストレス反応とは、人類が生き延びるために進化させた体の機能なのです。

 

しかし、現代では、猛獣のような恐ろしい外敵はいません。それなのに、いまだに恐怖や不安を感じたときや精神的なプレッシャーを感じたときにも、ストレス反応が起きる仕組みは残ったままなのです。

 

ストレス反応のメカニズム

人が恐怖や不安を感じると最初に扁桃体が興奮します。次に扁桃体が「恐怖や不安に対処せよ」という指令を視床下部に伝えます。そして、視床下部は大脳の間脳に伝達します。間脳は、自律神経やホルモンの分泌や情報伝達に関わる部分です。それから、指令は副腎に届き、コルチゾールやアドレナリン、ノルアドレナリンといったストレスホルモン物質を分泌し、全身をかけ巡らせます。

 

その後、指令は自律神経にも伝えられます。自律神経は臓器だけでなく、末梢血管にまで存在し体の隅々に張り巡らされています。私たちが緊張したときに、心臓がドキドキして呼吸も早くなりますよね。これは、扁桃体からの指令を受けた自律神経が、血圧を上げ血管を締め付けているからです。

 

闘うか逃げるの判断を一瞬でするのは、ストレス反応という体のメカニズムによるものなのです。

 

頑張ったり我慢したりしていませんか

頑張るストレスは、体のストレス反応が強くなり、我慢するストレスは、心のストレス反応が強くなることがわかっています。例えば、ノルマや複数の仕事をやりこなすような仕事はを日々こなしている人は、アドレナリンが過剰に分泌され、血圧上昇などの身体的反応につながる。

 

我慢するストレスは、「嫌な上司に毎日嫌味や小言チクリチクリと言われる」「通勤時間が片道2時間かかる」などの精神的・物理的な我慢する状況が継続するストレスです。これらのストレスは、うつ病などの心に病に関係することがわかっています。

 

ストレスホルモンとは?

副腎から分泌される「コルチゾール」は、血流とともに体内を循環し、エネルギー補給するという重要な役割があります。役割を終えたコルチゾールは、最終的には脳に吸収されます。

 

ところが、我慢するストレスが長期間にわたって継続した場合、コルチゾールが分泌され続け、脳からも溢れてしまい、やがて脳が自らを破壊しはじめるのです。

 

健康な人であっても、ストレスが積み重なりそれが長い時間続くと、ストレスホルモンは海馬を傷つけてしまいます。記憶や感情を司る大切な海馬が、破壊されるとうつ病のような症状が出てくるのです。